今月から消費税率が10%へと引き上げられました。現段階の実務レベルでは、それほど大きな混乱は発生していない状況であると思います。もっとも10月中の支払い分は来月に会計処理をしていく会社が多いので、一ヶ月遅れでの対応となってきます。
レジの導入や会計ソフトのバージョンアップもこれから必要となります。適宜ご案内をしておりますが、今一度ご確認の程をよろしくお願いいたします。
今回は2%の引上げということですが、会社の決算上でも大きな影響はないものと思っております。最も大きな影響を受けるのは飲食店・小売りなどで、売り上げのうちに8%と10%の消費税が混在する会社で、規模が小さい会社あるいは個人事業となるでしょう。IT化による経理処理に切り替えられなければ、大変な事務処理となってしまいます。
そしてもっと先を見通していきますと、インボイス方式の導入予定のことが挙げられます。インボイス方式になった際には、消費税の免税事業者ではいられなくなる可能性が出てきます。なぜかといえば、消費税を支払った側において、今までは納付する消費税額から控除出来ていたものが、免税事業者ではインボイスを発行出来ないことから控除する余地がなくなるということです。
少し先まで見通した段階においては、かなりの混乱を招くことと思われますので、今後の動向は注視すべきです。
それよりも気になるのは、キャッシュレスによるポイント還元で景気減退を逃れたかのような現象があるなかでの、今後の景気の先行きになるのではないでしょうか。
(2019年10月)